弁碁士の呟き

私と囲碁(34) 秀行塾開講記念「プロアマオープン早碁トーナメント」(下)

| 2015年3月29日

new_天満倶楽部_02 さて対局は、オール互先で持ち時間は1手30秒の時間切れ負け、というアマにとってはトンでもなく厳しいルールであった。もちろんそんな対局を経験したこともない私にとっては、せめて100手までツブされずに打てれば上々と覚悟していた。やがて抽選の結果、対戦相手が決まったが、なんとそれが早見え早打ちの天才少年・15歳の結城聡4段であった。しかも悪いことに私の白番である。 エライことになったと思ったが、とにもかくにも慎重にと心構え対局を開始した。しかし、最初からの秒読みが打つ手を急がせ考える暇もない。しかも相手は直ちに応手を返す。なんとか序盤を大怪我もなく乗り切ったものの、50手から80手位の中盤戦の大石の攻防戦になると、局面の不利に加え、秒読みに追われる焦りが嵩じ、やがて100手に達する頃には、玉砕への道をまっしぐらに歩むこととなったのも当然の結果であり、むしろ清々しい気分でさえあったことを思い出す。
 
 この対局のあと、トーナメント戦がどのように展開されたのか、優勝者は誰だったのか今は全く記憶の底から消え去っている。ただ当日の棋譜は、帰宅後思い出して確か87手まで記録したのだが、一昨年の事務所の移転に紛れ見当たらなくなっている。その代わりに移転の整理の際、「天満倶楽部」の同年5月の会報を発見し、この記事の参考とすることができたのは幸いであった。また、この会報の出場選手名簿に、私は「6段大阪弁護士会チャンンピオン」と紹介されていたことを知った。なお、NHK杯囲碁トーナメントで6年間に5回優勝の「早碁の神様」結城9段との再会は、その後22年を経た平成23年のことであった。(続)

赤沢敬之

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