共有物分割Q&A

共有物分割Q&A > 3 共有物分割の方法 > 11.裁判所の判決により分割する場合、現物分割や競売にかける方法以外に、どのような分割方法が認められていますか。

11.裁判所の判決により分割する場合、現物分割や競売にかける方法以外に、どのような分割方法が認められていますか。

 民法の規定により認められている分割方法は、Q10で述べた現物分割か競売にかける方法だけなのですが、最高裁判所の判決によって、次のような分割方法も認められています。
  ①複数の共有物について一括して分割する場合(最高裁昭和62年4月22日判決)
      分割対象が多数の不動産である場合は、それらを一括して分割の対象とし、分割後のそれぞれの部分を各共有者の単独所有とすることが許され、持分の価格以上の現物を取得する共有者に超過分の対価を支払わせ、過不足の調整をすることも許される。
  ②全面的価額賠償(最高裁平成8年10月31日判決)
      共有物の性質等の事情を総合的に考慮し、その価格が適正に評価され、取得者に支払能力があるなどの特段の事情が存在するときは、共有物を共有者の一人または数人の所有とし、他の者には持分の価格を賠償させる方法による分割も許される。

| 2017年11月10日
pagtTop