弁碁士の呟き

私と囲碁(63)行友会での対局

| 2024年4月12日new!

畏友逢坂貞夫君が大阪高検検事長を退官した平成11年(1999)6月以降4年間は、年数回は検察囲碁会に参加して対局を続けていたが、やがて世話役の検察事務官の退官のためかこの会も終焉を迎え、平成16年(2004)3月が最後の参加となった。

 こうした経過を経て逢坂君は、検察囲碁会に代わる碁会を作ろうと考え、当時関西棋院の理事長小松健男氏に指導プロ棋士の紹介を頼んだ。同氏は即座に吉田美香8段を推挙し声を掛けてみるとの回答のあと、時を置かず吉田プロからの応諾の電話があり、会の名称も「友情をのばす」という意味の行友会とし、会が発足したとのことである。

 行友会のスタートは平成14年(2002)1月、毎月1回土曜日午後に北新地の料亭「清友」での例会には、検察関係者だけでなく、弁護士や元裁判所事務官・報道関係者など多様な職業の囲碁愛好者たちであった。

行友会での対局風景

 私が初めて参加したのは、平成20年(2008)5月の行友会と清成哲也9段の指導する「清成会」との交流戦で、2勝1敗の成績だった。それからあと2回に1回は例会に参加することとなり、平成22年(2010)10月に会場が逢坂事務所のある電子会館ビルに移ってからは、ほぼ毎回参加した。

 吉田師範の認定により私は7段格で対局したが、同じく7段格の朝日放送報道局の藤田貴久さん、小松健男理事長や島田重康・姉歯義信各6段、逢坂貞夫・南部晴・坂本武人・三浦正信各5段、阿辻豊・松原修三・望田耕作各4段、宇田川力雄・室田源太郎各3段との対局は、いずれも熱の籠った激戦を堪能した。そして吉田美香さんの指導に皆さん厳しく鍛えられた。

 2014年から2019年まで毎年8月には琵琶湖河畔や奈良の平群に合宿し思う存分楽しむこともできた。幸い令和2年(2020)までの戦績は対局数約260局で勝率8割5分を超えていたことに我ながら驚かされている。

 なお、この会もコロナ禍のため令和2年(2020)2月の例会をもって休止せざるを得なくなったのは残念の極みである。 (2023.11.8)

赤沢敬之

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