私と囲碁 | 2024年4月19日
行友会で吉田美香8段とお会いしたのが平成20年(2008)5月であり、天満倶楽部での「秀行塾開講記念プロアマ戦」の際お姿を拝見した昭和62年(1987)5月以来実に21年ぶりのことであった。
当時は16歳で初段であった美香8段(以下、親愛の情を込めて「美香さん」と呼ばせてもらう)は、この間に平成5年(1993)から同8年(1996)にかけて女流本因坊戦で4連覇を果たしたトップ女流棋士に飛躍していた。2児のママであり、神戸新聞にエッセイを寄稿する文筆家でもある。
行友会では、平成20年から令和2年(2020)までの間に42局もの2子局を打って頂いた。優しい笑顔で厳しい打ち手に私も精一杯反発し激しい攻防戦となることが多かったため、殆どが中押し負け。結果は5勝29敗8打ち掛けで1割5分程度の勝率である。
美香さんの都合が悪い時には、必ず代わりの棋士を差し向けてくれる。清成哲也、結城聡、倉橋正行、横田茂昭各9段、村川大介7段(当時)や女流の小野綾子、出口万里子初段など多くの方との触れ合いが実に有意義であった。とりわけ結城聡9段との再会は私の囲碁歴に花を添えてもらったもので、次回に記したい。
美香さんには、囲碁だけでなく私事にわたるお世話を頂き感謝している。実は私は7年ほど前から脊柱管狭窄症で足の痺れによる歩行困難が続いているが、ある時美香さんが時々治療をしている鍼灸師の先生が優秀な方で私の治療を予約してくれ、大いに助かったことがある。
現在、行友会は休止中であるが、美香さんは本年7月から新たに囲碁の会を立ち上げ、爛柯囲碁俱楽部で毎月第3日曜日の午後に定例会を開いている。行友会メンバーが多いが誰でも自由に参加できる開かれた会である。私も一度参加し、懐かしい碁友や美香さんとの指導碁に日曜の午後を楽しんだ。 (2023.11.13)