私と囲碁 | 2024年4月26日
早碁の神様、NHK杯5回優勝の結城聡9段との最初の出会いは、先述の天満倶楽部での「秀行塾開講記念プロアマ戦」の昭和62年(1987)5月であった。当時15歳で4段の結城さんとの白番での対局し手もなく粉砕されたことは以前述べたとおりである。
平成22年(2010)5月、美香さんの代役で行友会例会の「清友」に見えた結城さんは、NHK杯を2連覇(武宮正樹、井山裕太9段を破る)していたが、気さくに2面打ちの指導碁をして頂いた。
私も9子局の某氏と並んで2子局で対局。序盤から慎重に石を運び、50手ころには左辺中央に大模様を築く形勢となり、白85に侵入した白石を捕獲できるかどうかの攻防となったが、白何かの見落としだったのか110手で白投了。まさに望外の勝利である。
数日後美香さんに報告すると、「結城君、普通に打って普通に負けたと言っていた」とのことで、2度の驚きと信じられない思いであった。この棋譜は私の記念譜として聶衛平9段との棋譜とともに棺桶に入れて欲しいと思う。
なお、結城さんとは、その後も行友会で令和元年(2019)12月に打ってもらったが、その時は地合い大差で投了した。
結城さんは大のオリックスファンである。開幕試合の始球式に登場されたのも記憶に新しい。平成29年6月に大阪ドームでのセパ交流戦でのオリックス対中日戦を逢坂さんや2児を連れた結城さんらと観戦したことがあるが、その試合残念ながら中日が4-0で勝利し、結城さんらさぞガッカリされたことだろう。
今もなおトップ棋士として活躍中の結城9段の益々の健闘を祈りたい。 (2023.11.15)