事務所便り

東京オリンピックに想う

| 2021年9月3日

皆様 残暑お見舞い申し上げます。暑さに異常気象が加わり、体も心も休まらない夏でしたが、疲れが出ませんよう、お気をつけください。 

 さて、事前にはそもそも開催すべきかどうかの議論すらあった東京オリンピックは、日本選手のメダルラッシュという結果を残して、終わりました。これは、開催前からある程度予測できたことですが、競技が始まり日本選手が活躍していくにつれて、やっぱりオリンピックはやってよかったという意見が強くなっていったように思います。私自身の心中も同様でした。

 特に、私が、今回のオリンピックで印象に残ったことが二つありました。

 一つは、柔道、水泳、卓球など、多くの競技で、男女混合戦が初めて実施されたことです。“多様性の尊重”が今回のオリンピックの目指した理念でしたが、男女相互の尊重もその一つです。しかし、それを実現するには、頭の中で考えるだけではダメで、一つの目的に向かって男女が協同することが最も近道なように思います。男女混合戦はまさにそれを具体化したものでした。

 もう一つは、スケートボード、自転車BMX、スポーツクライミングなど、いわゆるストリート系の新競技の採用です。実のところ、ほとんど知識のなかった私は、そうした種目に興じる若者は、どちらかというとあまり行儀がよろしくないタイプという一種の偏見を持っていました。しかし、スケートボード金メダルの堀米雄斗さんのそのまま高校の生徒会長が務まりそうな容貌や、メダルを争うライバル同士でありながら相手の技が決まった時には自分のことのように喜び合う選手の姿を見て、これからはこうした若者が世界を動かしていくのだなという思いを強くしました。

 色々なことを感じさせてくれた選手には「ありがとう。お疲れさま。」と言いたいです。願わくは、コロナ禍の制約のない中での大会にしたかったというのは多くの国民の思いでしょう。

(ニュースレター2021年夏号より)

 

執務室にて

井奥圭介

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