事務所便り

最近事務所で回し読まれている本-司法占領-

| 2014年6月16日

現役弁護士である鈴木仁志氏が書かれた小説、「司法占領」。2002年に書かれた小説ですが、最近その文庫版が事務所で回って来たので読んでみました。

2020年の近未来。そこでは日本法による司法はすでに崩壊し、米国法と外資ロー・ファームによる司法の占領が完了していた。ドン・キホーテの如く巨大ロー・ファームに一人立ち向かう若手弁護士の行く末は・・・?

近未来の日本の司法業界を舞台に展開するリーガル・サスペンス。2004年のロースクール発足前に書かれたものなのでやや現実との乖離も見受けられますが(2020年のロースクールはアホでも入れるし、卒業できればほぼ司法試験に受かるという設定など)、弁護士大増員で激動している業界を見ると、全体の方向性としてはさほど間違っていないのではと思います。むしろ、米国の年次改革要望書に従った司法制度改革や外弁法の制定・度重なる改正、そして今般のTPPの問題をみれば、2014年現在、著者の言うような外資による司法の占領が既に相当程度進んでると言っても過言ではないかもしれません。

重いテーマを扱ってる割には読みやすく、話も単純なので一両日あれば読めてしまいます。司法に興味が無い人でもお手軽に読めて、新たな視点を開いてくれる本。司法関係者、士業に携わっている人ならなおさらに面白く、ある意味背筋を寒くして読めると思います(笑)。おすすめです。

赤澤秀行

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